■オーストラリアとシリアがプレーオフで激突 アフリカはいまだ1カ国も突破決まらず

写真
https://amd.c.yimg.jp/amd/20171005-00010002-soccermzw-000-1-view.jpg


いわゆる「ワールドカップ(W杯)常連国」が予選敗退危機を迎えているのは、欧州や南米だけではない。アジアや北中米カリブ海、アフリカの各予選でも苦しむ国が続出。10月に行われる各大陸のワールドカップ予選は、大きな分水嶺となる。

 アジアで“まさか”を味わったのは、オーストラリアだ。アジア最終予選グループB、勝てば本大会出場が決まる日本戦に0-2で敗れたダメージを引きずってか、最終戦のタイ戦でシュート45本を放ちながら2-1の勝利にとどまり、日本に1-0と勝利したサウジアラビアに及ばずグループ3位となった。アンジェ・ポステコグルー監督が掲げるポゼッションスタイルに批判の声が集まるなど、一枚岩とは言えない状況だ。

 対照的なのはグループAのシリアだ。すでに1位突破を決めたイランとのアウェーマッチ、後半アディショナルタイムに同点に追いつく劇的な展開で、ウズベキスタンを抑えて3位に滑り込んだ。国内政情不安によってホーム扱いとなるアジア・プレーオフ第1戦は、最終予選と同じく母国から遠く離れたマレーシアで戦うことになるが、最終予選では韓国、イランを相手に中立地でドローに持ち込むなど、侮れない力を持つ。

▼アジア・プレーオフ日程
[第1戦]
10月5日 シリア×オーストラリア(マレーシア・ムラカ)
[第2戦]
10月10日 オーストラリア×シリア(オーストラリア・シドニー)


■アメリカとパナマの直接対決が大一番

https://amd.c.yimg.jp/amd/20171005-00010002-soccermzw-001-1-view.jpg

このアジア・プレーオフに勝利した国は、北中米カリブ海4位との大陸間プレーオフに臨むことになるが、その北中米カリブ海で不振に喘いでいるのがアメリカである。1990年から7大会連続出場中で、母国開催の94年大会でのベスト16を契機に、4回も決勝トーナメント進出を果たした実績を持つが、今予選では8試合終了時点で勝ち点9の4位。また出場圏外となる5位ホンジュラスとは勝ち点差なし。注目は勝ち点差1の3位パナマをホームで迎え撃つ6日の直接対決で、ドルトムント所属の19歳MFクリスティアン・プリシッチらにかかる期待は非常に重い。

 もし4位のまま予選を終えればオーストラリアとの“米豪戦”となり、いずれかが本大会出場権を逃すことになる。もしくはシリアとの対戦となれば、政治的背景も含めた意味で注目が集まるのは必至だ。

https://amd.c.yimg.jp/amd/20171005-00010002-soccermzw-002-1-view.jpg

またアフリカではナイジェリアと同組になる不運があったとはいえ、ブラジルW杯出場のカメルーン、そして日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督が率いて同大会でベスト16に躍進したアルジェリアの予選敗退がすでに決定。大陸全体を見渡しても、いまだ1カ国も本大会出場が決まっていないなど、ロシアへの道は最後まで険しいものとなっている。

 果たして本大会での実績を持つ各大陸の実力国は、修羅場を潜り抜けることができるだろうか。

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

10/5(木) 9:24配信 
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171005-00010002-soccermzw-socc