あかり「仮装するよぉ」
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国境線を越えて15km
国際法違反の越境工作任務は
開始してから5時間あまりが経とうとしていた
あかり「敵さんのアジトまで遠いよぉ」
湿地耐性迷彩スーツに仮装したあかりちゃんは
銃を抱えなおして暗視ゴーグルを調節した 京子「気を抜くなよあかり」
あかり「わかってるよぉ」
京子「しかしこうも足を取られると行軍が遅くなるな」
あかり「一時間で3km進めてるだけで充分だよぉ」
京子「もしかして限界か?あかりは存在感と一緒に体力もないなぁ」
あかり「んもぅー!あかりのこと馬鹿にしないでよぉ」プンスコ
京子「…まぁ誉め言葉さ、この時代とあってはね」 あかり「えへへぇあかりってば潜入・工作・浸透訓練は隊内一だったもんねぇ」
京子「採点教官も見失うほどだったもんな…」
あかり「そんなに誉めないでよぉ」
京子「あまりに存在感のない不憫な子…」
あかり「んもぅー!聞こえてるよぉ!」
京子「そのかわり基礎体力はぶっちぎりの最下位だったがな」
あかり「お恥ずかしいよぉ」 京子「まぁ一時間で3kmも進めれば充分さ。並の隊員なら2kmがいいとこだよ」
あかり「はりきっていくよぉ」
あかりちゃんたちは足場の悪いぬかるんだ土地を進んでゆく
目指すべき武装集団のアジトまでは
残り5kmだった あかり「そもそもどうしてボスさんの頭を撃ち抜かないといけないのかなぁ」
京子「武装集団のボスを撃ち抜く理由なんていらないでしょ。法廷で読み上げたら日が暮れるくらいのことしてるだろうし」
あかり「そうじゃなくて一杯いる武装集団さんの中でなんであの人なのかなぁって」
京子「んーそうだなぁ」 京子「簡単に言えば政治だな」
あかり「そうなるよねぇ」
京子「武装集団のバックは某国の諜報機関なのはわかるよな」
あかり「思想がそうだもんねぇ」
京子「武装集団に情報や資金や武器や教練を提供して…っていうのはよくある話で」
あかり「公然と行われることもあるよねぇ」
京子「今回は資金の面で問題になったんだよね」 京子「諜報機関から資金が流れてるっていうことは政府の会計から支出されてるわけで」
あかり「うんうん」
京子「武器集団にわたったあとにも臭いを付けてたんだよね」
あかり「もしかして」
京子「そう。武器商人もグルでその胴元がある政治家なわけ」
あかり「もしかしてそのお金の流れがバレそうだから武器集団を壊滅させたいってこと?」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています