>>906
どちらも健康に害ではありますが、精神科的には、断然、酒のほうがやっかいです。

アルコール依存症はもちろん厄介ですし、それ以上に、酒はほとんどの精神疾患を悪化させます。
精神科通院している方は全員、まず酒をやめるべきです。

たとえばうつ病患者の治療を考えると、真っ先にやるべきは
「休養させること」と「アルコールを止めさせること」なんです。
飲酒習慣を放置したままに、抗うつ薬とか睡眠薬処方するのは本来言語道断なんですが、
やめろと言っても辞めないのが酒飲みなんですよね・・・なので現場では、
もう断酒指導とか諦めてる先生が多いと思いますが。

あとタバコについて。
タバコも、健康に害になることは間違いないので、できれば辞めさせたいのですが、
現実的にはケースバイケースです。私も、「タバコはまぁ仕方ないか」とか言うこともあります。
特に統合失調症の方の場合、タバコ自体が症状を安定させる方向に働いているので、
無理に禁煙させると、精神症状が一気に悪化するケースが少なくないからです。

なので、特に精神症状が不安定な統合失調症などの患者様の場合は、
喫煙場所をしっかり守ること(受動喫煙と火事の防止)だけしっかり指導して、
喫煙自体は黙認することも多いですね。