自殺した奴の話をする [無断転載禁止]©2ch.net
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最初に言っておくが俺とそいつは知り合い程度の仲で友達だとは今でも思ってない
俺が中学の時に頭がおかしい奴がいた
どこのクラスにでも居るようなちょっと痛い言動が目立ってて他人から距離を置かれてる奴
俺も最初はそいつのことを「痛いやつ」位にしか認識してなかった
俺がそいつに対して痛いやつだなぁという認識を改めたのは宿泊学習の時だった 俺みたいに友達が少ないやつなら分かるだろうけど、宿泊学習の際の部屋割りとかグループってのは友達が多いやつが有利だ
だから俺はあぶれもののグループと一泊二日で行動することになった
そのネジが飛んだやつ(以外A)も同じグループだった
Aは体つきにばらつきが出る中学の思春期という時期を鑑みても、明らかに痩せすぎだった
そんな不気味な姿がその宿泊学習の夜には一際目立ってた 俺は何となく暇だったし、どうせならと思ってAに声をかけた
不気味な見た目からは想像もできないくらい嬉しそうにAは食いついた
その時俺は少しだけ気持ち悪く感じた
それはAの見た目がとか話し方がとかそういう理由からではなく、「俺が話しかけたという事実(誰かから話しかけれたという事実)」が本当に心の底から嬉しいみたいな顔をしているからだった
俺は当時も今も人生を豊かに或いは有利にするような凄絶な体験をしたことはほとんど無いけれど、どんな人生を送れば(どんな体験をすれば)話しかけられただけで、ここまで嬉しそうな顔ができるんだろうと今でも思う
それくらいAの顔は笑顔だった そしてその夜にAは首を吊って死んだ
おれは朝起きて最初に見たのはAの死体だった
最初見た時はよくわからなかったがAが首を吊ってるんだとはっきりわかった時ものすごく怖くなった
だからおれはまた寝た 自分にとってはなんて事無い(俺だけでなくそうだと思う、クラスのあまり話さないやつから話しかけられたところで心の底から嬉しい!なんて思うやつは明らかに少数派だと思う)のに、そこまで異常なほど喜ばれたらこっちとしては不気味であることこの上なかった
今でこそ文字に書き起こせるが、当時はただ漠然と気持ち悪いやつだなと思ってた 中学生の雑談の鉄板ネタといえば漫画かゲームだろう(俺だけ?)
という事で俺は当時流行ってた漫画についての話を振った
けれどAは知らなかった
流行りの漫画の名前は知ってたが、内容はもちろんのこと、テレビ番組や人気のゲーム、およそ俺の思春期の半分を占めたであろうものをAは何一つ知らなかった
だから俺は聞いた、じゃあお前は何が好きなの?って Aはボソッとお母さんと答えた
頭がおかしいんだなーと思った
今話してる「好き」は趣味であり自分のやりたいことであるっていうことは会話の流れからしても、誰が見ても、当然読み取れるはずだと思う
それなのに会話している当の本人であるAが、「好きなものは?」と聞かれて迷うことなく「お母さん」と答えた
ちょっと残酷だと思うけれど俺は本気で気持ち悪いと感じた 俺は「あぁ、そう…」とだけ言って会話を無理やり切ってそのまま寝た
大して面白くもない宿泊学習だと思っていた、その予想通り宿泊学習はつまらないまま終わった
そして修学旅行から三日程たった時今度はAから話しかけてきた
俺は「話しかけなければよかったな」って後悔した
でもだからと言って突き放すのはかなり心が痛む行為だ、俺は「どうしたの?」とだけ聞いた
するとAは「一緒に帰ろう」と言った 帰り道は全く逆方向だと知っていたから俺はAに無理だと伝えた、Aは「大丈夫、俺君の家に行ってから一人で帰るから」と言った
まぁそれなら…という事で二人で何気ない雑談でもしようかな、と考えながら帰路に付いた
Aが知らない漫画の話を俺はAに沢山してやった
多分Aは喜んでいたと思う そうしてAが俺の帰り道を共にするのが割と当たり前になった頃(一緒に帰るようになってから1週間くらい)、俺はAの変な癖に気が付いた
今思うと何で気が付かなかったんだろうかと不思議に思うくらい、Aのそれは目を引くものだった
Aは道で拾った虫の足をちぎりながら帰ってた
Aは虫の足をちぎりながら俺の話に耳を傾けて相槌を打っていた、Aはまるで自分が普通であるかのように俺の話や一挙手一投足に驚いたり笑ったりしてた
だからつまり、Aにとって虫の足をちぎるって言うことはながら作業になるくらい、ともすれば無意識のうちにやってしまっているという位に当たり前のものだったのだろうと今は思う なぁ、>>5はいつなんだ?
宿泊学習の時に亡くなったのか? 俺もそういう経験あるけどな。寂しそうにしたる子がおったで話しかけた。まぁちょっと痛い奴だったが、いい奴だったし、色々レクチャーして上げたけどな。キョロキョロするな。背筋を伸ばせって。さすれば友達が出来ようと 俺はAに「やめろ」とだけ言った
Aは素直にやめた、けど言った時に止めるだけでちょっと目を離すとすぐ虫の足をちぎったり、ひどい時には壁に叩きつけたりしてた
小学生ならするだろうか、でも中学生になってまでそういう風に命で遊ぶことは滅多にしないと思う
中学生で命の重さって言うのは当たり前に習うことだしね
俺はAと一緒に帰るのをやめた
その時は不気味だからというより、嫌だって言っているのにやめてくれないAにむかっ腹がたっていたからだ ある時Aが謝ってきた、「もう絶対にしないから許して」と
今思えば同じ年で何様だよえらそうにと思うが、当時の俺は完全にAを見下していて「許してやる」と答えた
それでもAは嬉しそうに笑ってた
Aと一緒に帰ったり話してるうちに、俺の周りにも少しだけ友だちが増えた
そいつらはAとの関わりはあまり無かった Aと一緒に帰るのが半分、友達と帰る日が半分、そんなふうになってた時に一人の友達が「Aの家に行こう」と言い出した
何でまたAなんかの所に?と思ったが聞いてみればAの家はとても貧しくて面白そうらしい
金は生きる上での目的にはならないことの方が多い、と知っている今とは違って、当時の俺もそれを少しだけ面白がっていた Aの家に着いた時まず思ったのは、「汚い」という事だった
窓は当たり前のように空いてるし、庭の畑?みたいな所には何でかハエがたかってた
もう随分と乗っていないような自転車とか、どこで使うのかわからない買い物かごとかもあった
Aの不気味な様相のイメージがちらつき相まったというのもあり、その家からは「ヤバさ」が滞ることなく溢れてた 友達二人と俺で「どうする?中に入るか?」と相談してた時、中からAが出てきた
俺たちは少し上の坂で相談していたからAに見つかることは無かった
Aは裸だった学校が終わって(夕方5時くらい?まだ外は明るかった)間もないのに、Aは裸で外に放り出されていた
Aは泣くこともせずにひっそりとその畑の上で体育座りをしてた 声をかけようにも漠然とした「他人が入り込んではいけない領域」という類の感覚が俺たちの行動を止めた
結局俺たちはAの裸の姿を見て、引き返すことになった
そして次の日、Aは神妙な面持ちで俺に「帰ろう」と言ってきた
俺は昨日のこともあったし、別に断る理由もないので(もちろん変な癖をやめてくれるということ前提で)いいよと答えた
その帰り道、Aは唐突に「見た?」と聞いてきた
自分の心臓が爆発するくらい跳ね上がったのを感じた、Aは暗い瞳で俺の目を覗き返してた 「何を?」と聞くとAは「昨日の僕」とだけ答えた
多分気が付かれてたんだろう、観念した俺は「偶然通りかかった」と答えた
それすらもAに怪しまれてたのかもしれないけど
沈黙が痛かった俺はAに「俺もよくそういう事あるよ、俺の親もそういう事する」と言った
その時Aは今まで見たことがないくらいの形相で「しない!!!」と叫んだ
「絶対に俺くんの親はそういうことをしない!!!」ともう一度叫んだ 俺はなぜ怒鳴られたのか訳もわからないまま家に帰った
Aのクセは再発してたけど、とても指摘する気にはなれなかった
その夜俺はAのことを親に聞いた、「こういう奴がいるんだけどなんか知ってる?」と
お母さんはそこまで聞くならある程度は知っているのだろう、と言ってAについて知っていることを話してくれた
Aは、いわゆる虐待を受けていた お母さんもAについて特に詳しいわけでもないから噂話程度だよ、と前置きをしたが、俺は実際にこの目で見たのだ
「時々Aの家に誰かが出入りしているのを見る」「怒鳴り声が聞こえる」「Aが裸だったのを見たことがある」という内容だった
Aの底知れない不気味さの根幹はここにあるのだ、と俺は悟った
どう理論かは分からないけれど、傷つけられたやつは他のものを傷つけずにはいられないのだろう 確かに、俺の親は叩きはすることはあっても、虐待はしなかった
俺は明日Aに色々聞こうと決心してその夜は寝た
けれど次の日からAは学校に来なくなった クラスからAが居なくなっても、そのことを気にかけるのは俺と先生くらいだった
もしかしたら、本当に気が付かなかったやつもいたかもしれない
俺はようやくなぜAがあそこまで喜んだのかやっと理解した
俺みたく友達が少ない、というようなレベルではなくて、本当に心の底から孤独だったからなのだろう
俺はAの家に行くことに決めた
ちょっと悪いかもしれないが、あれが日常的ならAの親と合わずにAに会えるんじゃないかという考えがあった 家に行くとAが居た
裸ではなかったがボロボロの服を着て外に放り出されてた
俺はAに話しかけた、Aは大して驚いたような顔もしなかった、多分気がついてたんだと思う
俺がかける言葉に詰まっているとAから話しかけてきた
「俺ばっかりずるい」とぼそっと言った
俺は「そうだな」と答えた
Aの親に見つからないような場所まで行って俺はAと色々話をした
Aは父親と二人暮らしだということ、母親は知らない人に連れていかれたということ、父親から「母親は死んだ」と伝えられたこと
Aの母親はどうしようもないクズだっけれどAには優しかったということなどだ
俺はもう何にも声が出なかった、中学生じゃどうしようもなかった 色々聞いた後で俺はAに「どうして学校に来れなくなった?」と聞いた
Aは「夢の中で父親を殺したという話を父親にしたら怒って……」と答えた
何でそんなことをわざわざ言ったんだよ、と俺が訪ねたらAは「本当はそんな夢見ていない」と言った
Aは夢と騙って願望を当の本人である父親に伝えたのだ、俺でさえそれくらい分かるのだから大人であるAの父親が分からないはずがない
つまりAは遠回しに「殺したいほど憎んでる」旨を父親に伝えて、父親の逆鱗に触れてしまったというわけだった 俺は「凄いな」とだけ思った
俺が帰る直前、Aは俺を引き止めて「お母さんは悪い人だったらしいけど、でも僕にとってはいいお母さんだったんだよ?」と泣きそうな顔で言った
俺は「分かってる」と言った、俺は泣いてた
Aはそれから不登校になった
1年と半年ほどたった後、Aの死亡を教師の口から聞かされた 川に溺れての溺死だったと聞いた
絶句した後、俺はすぐにAの家に行った
変わらずに佇むその家は、昔訪れた時と同じ風貌だった
けれど違うところもあった、家の窓という窓が叩き割られてた
直感的に理解した、これをやったのはAであり、そしてAは自らの身を投じて亡くなったということに
最後のあの言葉がAの助けてだったのかもしれないけれど、俺はそれに気がつけなかったのか
もう死んだから言っても仕方ないことだとは思うけれど Aは溜め込んで溜め込んで溜め込んだ挙句、窓を叩き割って、家のものを壊せるだけ壊して、自殺したのだろうか
それではあまりにも救いがないから、俺は敢えてここには別の理由を挙げる
悪い人だったお母さんと同じところに行くために悪いことをしたんだと思うことにする
何の意味もないけど俺はそう思うことにする
Aは多分お母さんのところに行ってると思う
だからAは幸せだと思う この話、どこで読んだことが有るような無いような。なんでたろ。 同級生が死んだのに葬式にも参列しなかったの?
親でもなく本人なんだからクラスメイト全員とかは参列するだろ? 修学旅行から時間が経って更に一年半後に自殺発覚ねえ?
お前いつまで中学生やってたの? >>36
>>13じゃないけどそういう事か、ID違うもんな
首吊ったくだりはどうなったんだよってずっと疑問に思いながら読んでた 金八先生だったら自殺の前に涙と鼻水たらして説教してお前の味方だと言い食い止めて一緒に卒業するんだけどなあ
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