
東京や大阪・京都など日本を何度か旅したけれど、愛知に来るのは初めて――。愛知県が昨秋に実施したインバウンド(訪日外国人客)への調査で、
そんな傾向が明らかになった。県は「愛知のリピーターを増やしていくことが課題」としている。
調査は、2024年9、10月の計9日間、中部空港から帰国する訪日客を対象にアンケートし、1053人から回答を得た。
回答者の国籍・地域は、韓国が25.6%で最多。次いで中国23.1%、台湾19.2%で、欧・米はともに1.7%だった。
来日回数は、「5回以上」が53.7%と最も多く、2回以上となると8割を超える。ところが愛知県への来訪回数は、
「1回目」が62.7%と最も多く、「2回目」は15.4%だった。県内の訪問先(複数回答)では、
多い順に「名古屋駅周辺」が61.8%、「栄・大須周辺」が53.0%、「名古屋城」が50.4%で、
観光スポットの「熱田神宮」「犬山城」「ジブリパーク」はいずれも10%台だった。
満足した点(同)では、「交通アクセスが良い」が58.7%、「『食』で魅力がある」が45.8%で、「飲食費が手頃」も36.8%あった。
不満に感じた点(同)は、「なし」が最も多かったものの、「コミュニケーションがとりづらい」12.1%、「夜間に楽しめる場所が少ない」8.3%などが挙がった。
観光振興課の担当者は、東京や京都などを旅行して日本を気に入り、次の訪問先として愛知を選ぶ訪日客が増えていると分析した上で、
「『食』『文化』『自然』などで期待に応え、2度、3度と訪れてくれるリピーターを増やしていきたい」と話している。
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