IHI、エンジン燃費改ざん 4千台超、80年代からか

https://www.tokyo-np.co.jp/article/323277

IHIは24日、子会社のIHI原動機(東京)が船舶用や陸上用のエンジンの燃費に関するデータを改ざんしていたと発表した。改ざんは国内の2工場で行われ、このうち新潟内燃機工場(新潟市)では1980年代後半に始まった可能性がある。データが確認できる2003年以降だけで国内外に出荷された計4361台に上り、納入先には海上保安庁やJR北海道が含まれている。内部告発により判明した。
 もう一つは太田工場(群馬県太田市)で、01年から続いていた可能性がある。国土交通省はIHIとIHI原動機に対し全容解明と再発防止策の策定を指示し、5月末までの報告を求めた。立ち入り検査などで事実関係を調べる。


産業用エンジンはほぼ全滅、許可の再取得は「いばらの道」

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nmc/18/00148/00003/

国土交通省は「特に悪質な不正行為」(同省)があった3機種の産業車両用エンジンに対して型式指定を取り消した。
現行の産業車両用エンジン6機種のうち、2023年4月に取り消しとなっている2機種と合わせて計5機種が型式指定取り消し処分となった。このうち3機種は排出ガスの規制値の未達、残る2機種は「試験用ECU」の不正使用が処分理由。
型式指定の再取得は「いばらの道」。技術力の不足が懸念されるため、再取得に数年かかる可能性がある。実際、日野自動車は不正発覚から2年あまりが経過したが、いまだに再取得できていないエンジンがある。
 「量産メーカー失格」の烙印(らくいん)を国土交通省が押した─。同省は2024年2月22日、豊田自動織機に対して是正命令を発出した。道路運送車両法第76条の規定に基づく国土交通省令の規定違反が判明したためだ。

 具体的には、フォークリフトや建設機械に搭載する産業車両用エンジンの型式指定申請における不正および排出ガスの規制値の超過が理由だ。

国土交通省が行政処分
 是正命令は、法令違反に対する行政処分。道路運送車両法に基づく型式指定は、クルマやエンジンに対して安全および環境の基準を満たし、なおかつ均一性を持って生産できると認められるものを指定して、それを大量生産しても構わないと認める制度である。つまり、型式指定は安全と環境の基準を満たす製品を大量生産できる体制にある企業に認められる。

 国土交通省は豊田自動織機に対し、「その体制ができていないと判断した。従って、それを直せということ」(同省)だ。すなわち、同社が今回、是正命令を受けたというのは、エンジンを量産するメーカーの体を成していないと法律的に判定されたということを意味する。