若者や子育て世代の移住者を支援し、地元の味にも親しんでもらおうと、山形県は、移住世帯に県産米や
地元産みそ、しょうゆを1年分届ける事業を来年度から全県に拡大する。担当する県移住定住・地域活力創生課は
「県全域で支援する例は、他に聞いたことがない」としている。

 同課によると、県産「はえぬき」か「つや姫」を、複数人いる世帯には60キロ(単身世帯40キロ)提供する。
みそは3キロ(同2キロ)、しょうゆは3リットル(同2リットル)。県に申請すると、複数回に分けて届く仕組みを検討している。

 事業は2018年度に開始。経費は、県と市町村、全農山形などが3分の1ずつ負担してきた。

 移住者には「県産品のおいしさを知った。次からは買いたい」などと好評だったが、負担を避け実施を見送る
市町村があるため、県が全額負担し、県全域で実施することにした。来年度予算案では、500世帯分1920万円を計上した。

 ふるさと山形移住定住推進センター(くらすべ山形)によると、県や同センターなどの窓口での相談を経て県内に
移住した世帯は、18年度39組62人から徐々に増加。2022年度は145組268人だった。

 同センターは「山形の食に興味を持ち移住する例が多い。新たな魅力発信になる」と期待する。

https://news.yahoo.co.jp/articles/52f6aced3f7273d71b666636dd057b2443599d29