アルコール依存症であることを公表したアイドルグループ「TOKIO」の元メンバー山口達也(やまぐちたつや)さん(52)は22日、
栃木県総合文化センターで開かれた県主催の講演会で、依存症と向き合う日々を赤裸々に語った。

山口さんは2018年に起こした事件を機に芸能界を去った。20年にはオートバイの飲酒運転事故を起こし、その後は断酒し、
治療を受けながら自身の経験を基にした講演活動などに取り組んでいる。

20代から毎晩のように飲み会に足を運んでいたという山口さん。「酒に強くなりたい」と嘔吐(おうと)してもなお飲むこともあった。
35歳ごろには依存がさらに進んで「飲み会の前に自宅で飲み始めたり、二日酔いを直すために飲んだりしていた」。40代になると、
睡眠障害やワーカホリック(仕事依存)にもなっていたと振り返った。

飲酒運転での逮捕で初めて依存症を自覚し、自助グループにつながって「人生が開けた」という。「もう平気と思ったら酒が近寄ってくる。
自分は依存症で絶対に安全に酒が飲めないと常に考えている」と自戒を込め、今後も治療と当事者への支援を続けるとした。

国立病院機構久里浜医療センターの松下幸生(まつしたさちお)院長も講演し、山口さんとの対談も行われた。
定員千人の会場はほぼ満員となった。

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講演する山口さん=22日夜、宇都宮市本町
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/872128