石垣市漁業集落(比嘉幸秀代表)は11日、八重山近海で恒例のサメ駆除を行い、イタチザメなど計40匹を仕留めた。ことしは初日から500㌔を超える大物が揚がり、水揚げ場の八重山漁協は活気にあふれた。駆除は12日にも行われる。

 同団体が取り組む「漁場の管理改善事業」の一環で毎年実施しているもの。漁獲した獲物に食害を及ぼすサメを駆除することで、漁業者の安全操業と経営安定につなげることを目的としている。

 ことしは構成員の八漁協所属の漁業者114人が参加し、漁船計23隻で出漁。仲ノ御神島周辺や波照間島、白保沖などではえ縄を仕掛けて駆除した。

 初日は午後2時から午後5時ごろまで7隻が水揚げし、八漁協には漁業関係者や家族連れなど多くの〝サメファン〟が集結。このうち、拓海丸が釣り上げた全長3㍍80㌢、重さ500㌔以上の巨大なイタチザメが揚がると見物客からは「でかい」、「すごい迫力」など驚きの声があがった。

 八漁協によると、操業中のサメによる食害は年間通して発生しており、アカマチ、マグロをはじめ全ての漁に影響が及んでいるという。

 一本釣り研究会の上間康弘会長(58)は「漁業者の安全操業と経営安定のために駆除は必要」と意義を強調。駆除後、2~3カ月は食害が減るなど一定の効果がみられるといい、「ことしは初日だが多い感じがする。成果はありそう。12日も期待したい」と述べた。

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