大成建設は建設現場向けに、自律走行するロボットによる資機材の搬入・搬送システム「T―DriveX」を開発した。フォークリフト型とパレット型の2機種で構成する。
施工の進捗(しんちょく)に合わせて資機材の配置や障害物の位置が変わる建設現場において、自由度の高い自動搬送を実現することで省人化につなげる。いずれも首都圏の建設現場に導入し、有効性を確認した。
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T―DriveXでは資材を工事用エレベーターで上げ、作業開始を指示すると待機していたロボットが資材を受け取って仮置き場に並べる。
仮置き場からは複数台のロボットが連携し、資材を必要とする場所の近くまで運ぶ。一連の作業は工事用エレベーターのオペレーターによる指示や、タブレットから運ぶ場所を指定するだけで実施できる。
フォークリフト型ロボットは「ランダムピックアップ機能」も搭載。指定されたエリア内の台車や資材を画像解析によって判別し、種類ごとに仕分けた上で指定したエリアに自動で搬送する。
台車などの向きも認識できるため、並べ直したりパレットの向きをそろえたりする必要がない。建設現場だけでなく、幅広い領域での活用も見込める。
フォークリフト型ロボットは、大成建設とベースとなる既存機を手がける住友ナコフォークリフト(愛知県大府市)、ラピュタロボティクス(東京都江東区)の3社で共同開発した。
一方のパレット型は、愛知機械テクノシステム(名古屋市熱田区)の既存機を基に開発。いずれも高層ビル工事で仕上げ材などの資材搬入や片付け、整理整頓といった用途で利用する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2eaee26730c9a38edc1fdabdff3e5044f633a097