英国スカウト「宿泊費用だけで1.8億円、5年間は計画に支障…主催側に失望」

 「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」に参加し、運営不備などの理由で早期撤退した英国代表団が、「主催側に失望した」と失望感を示した。英国スカウト連盟は、ジャンボリーに参加するために隊員1人あたり3500ポンド(約64万円)を支払い、早期撤退後のホテル移動などで連盟も100万ポンド(約1億8000万円)以上を追加で支出したと、英国メディアが報じた。

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 ハイド代表は、日陰の足りなさ、食事療法が必要な人のための食事の少なさ、劣悪な衛生、医療サービス不足など、4つの点で「レッドラインを越えた」と指摘した。ハイド代表は「数千、数万の人たちが使うトイレが定期的に清掃されないと想像すれば、(ジャンボリーに参加した)人たちがどのような状況を目撃したのか推察できるだろう」としたうえで、「トイレは安全でなかったし、ゴミも積まれていた」と述べた。

 ハイド代表は「食事に対する懸念があり、特に食事療法が必要な人たちは(食事療法に合う)食べ物を受けとれず、食事量が減った」とし、「(ジャンボリーに参加した)隊員と成人ボランティアメンバーにとって安全でないと考えた」と述べた。

 17歳の娘がジャンボリーに参加したジョン・コールマンさんも、「ジャンボリー期間中に17回目の誕生日を迎えた娘にとって一生に一度の旅行になるはずのジャンボリーが災難に変わった」と述べたと、BBCが報じた。コールマンさんはBBCに「家族全員が娘のジャンボリーの参加費用を用意するために募金活動に参加したが、娘は私たちが支払った分に見合うものを得られなかった」と述べた。

 16歳の娘がジャンボリーに参加したオラフ・クレイトンさんもロイター通信に、娘がジャンボリーの参加費用のために1年半の間パン販売や英語を教えるなどの仕事をし、募金イベントも行ったと語った。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/6f217e9dc94d8125f3487fa182f9b2281310b6ca