妊娠の成立のためのメカニズムは各動物種で異なる。
マウスでは交尾時の子宮頸管刺激による下垂体由来プロラクチンが妊娠黄体形成に関与し、着床後は胎盤性ラクトジェンが妊娠を維持する。
ヒトでは絨毛組織から分泌されるhCGが初期の妊娠を維持する。ウシやヒツジでは胚から分泌されるrFNI-τが子宮内膜からのPGF2αの分泌動態を変化させ黄体の退行を防ぐ。
一方ブタでは、胚から分泌されるエストロジェンが妊娠認識物質として働き、子宮からのPGF2α分泌を血流方向から子宮腔方向へ変化させ、黄体退行を防ぐと考えられている。