ロシア南部チェチェン共和国の独裁者カディロフ首長に批判的な独立系紙「ノーバヤ・ガゼータ」の女性記者ら2人が4日、
中心都市グロズヌイの空港から市中心部に車で向かう途中、覆面の男数人に襲撃され、重傷を負った。人権団体が明らかにした。
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襲撃を受けたのはエレナ・ミラシナ記者で、裁判を傍聴する予定だった。
男らはミラシナ記者の乗った車を制止し、顔などを棒で殴ったり蹴ったりした。ミラシナ氏は頭部を負傷したほか、両手の指を骨折。
頭髪は丸刈りにされ、緑色の液体も浴びせられた。「ここから出て行け。何も書くな」と脅されたという。
裁判の被告の弁護士も同乗しており、殴打の上、脚を刺された。
2人は手当てを受けた病院で警察に事情を聴かれそうになったが、襲撃犯と共に警察もカディロフ氏の管理下にあると判断し、証言を拒否した。
ノーバヤ・ガゼータのドミトリー・ムラトフ編集長は、2021年にノーベル平和賞を受賞した。
同紙の記者では、06年にアンナ・ポリトコフスカヤ氏が射殺された。
同紙はウクライナ侵攻に伴い発刊を停止し、電子版のみとなっている。
女性記者、襲撃受け重傷 ノーベル平和賞のロシア紙―チェチェン
https://www.jiji.com/jc/article?k=2023070400971