「さすがスシロー! ああいうバカは一生かけてでも罪を償うべきだ」
「いいぞ! こういう毅然とした対処をする企業が増えれば、外食テロもなくなっていくぞ」
ニュースを聞いて、胸がスカッとした人も多いのではないか。

ちょっと前に話題になった、回転寿司チェーン「スシロー」で備えつけの醤油の差し口や湯呑みを舐(な)めまわしていた岐阜県の少年に対して、
運営会社の「あきんどスシロー」が約6700万円の損害賠償を求めていたことが分かったのだ。

ただ、企業危機管理の観点から見ると、それはあまりのいい選択ではない。筆者はこれまでさまざまな企業の不祥事や
この手のSNSトラブルなどの対応をしてきたが、もしスシローがクライアントだったら、この損害賠償請求をすることを止めていた。
なぜかというと、主に以下の3つの理由からだ。

(1)「スシロー低迷は迷惑動画だけが原因か」という議論が盛り上がってしまう

(2)少年側に賠償金を払わせても、「スシローは安全」というイメージが回復しない

(3)スシローが「異物混入」「食中毒」などを起こすと、これまで以上に厳しく叩かれる

https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2306/13/news065.html