<社説>与那国ミサイル計画 配備ありきは不誠実だ

「配備ありきだ」という憤りはもっともだ。防衛省は陸上自衛隊与那国駐屯地に中距離地対空ミサイルを配備する計画を住民に明らかにした。

ミサイル配備によって与那国が標的になることへの不安を抱く住民は多い。なぜ沖縄なのかという疑問も根強い。このような不安や疑問に答えないまま政府は配備計画を強行しようとしている。
不誠実な対応であり、ミサイル配備計画は撤回すべきだ。

防衛省が与那国町で開催した住民説明会によると、相手のレーダーや通信を電磁波などによって無力化する電子戦の部隊などを2023年度中に配備するという。

<中略>

沖縄は「日本復帰」51年を軍事拠点化への懸念が渦巻く中で迎えた。基地の整理縮小に逆行する自衛隊施設の拡張が進められる。沖縄の負担に今こそ目をこらし、国会論戦を深めるべきだ。国民の理解が深まらないならば、防衛費増に踏み込むべきではない。

https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1711304.html