「裸の男性を見た」 テスラの「私生活撮影」暴露に顧客が集団訴訟=米国

4/10(月) 11:18配信

テスラの職員らが顧客の私生活動画を流出させたことが明らかになり、集団訴訟につながっている。

CNBCなど海外メディアは9日(現地時間)、テスラの顧客らが7日、「テスラが顧客の個人情報を侵害した」として集団訴訟を提起したと伝えた。

ロイター通信によると、テスラを所有するヘンリー・イェ氏は7日、米北部カリフォルニア地方法院にテスラを相手取り訴訟を提起し、
「テスラが個人情報保護法、自社の個人情報保護ポリシーを違反し、顧客情報使用案内を事実と違う形でした」と主張した。

これに先立ちロイター通信はテスラで勤務した職員8人にインタビューし、
「2019年から昨年までテスラの職員が顧客の車両に設置されたカメラで映像を確認し、内部のメッセンジャーで広く共有した」と6日、報じた。

テスラは自動運転車技術開発のために全車両に各8個のカメラを設置し、膨大なデータを収集している。
このカメラは車両内部だけでなく、車庫・道路など車両周辺まで広範囲を撮影する。
またテスラは1000人以上の職員を雇用し、このように収集された映像データを分類しているという。

テスラのある元職員はメディアを通じて「ある男性が全裸で車に近づく映像を見た」と話した。
このほか元社員らからは「成人用品など恥ずかしいものを見たり時々淫らな場面もあった」
「テスラの車両が自転車に乗った子どもと接触する映像が一対一のチャットで事務室で一瞬のうちに広まった」などの暴露も出てきた。

元職員らは「明白なプライバシー侵害だ。テスラを購入する人たちはプライバシーが保護されないという事実をしらないようで心配だ」と話した。

ボストン・ノースイースタン大サイバーセキュリティー・個人情報保護研究所のデビッド・チョフニス氏は
「テスラの職員がプライベートな場面の動画やイメージを共有するのは道徳的に強く非難されて当然だ」とし
「消費者の個人情報保護に関する連邦法を執行する米連邦取引委員会(FTC)の介入を招くことになる」と指摘した。

裁判所が集団訴訟に該当すると判断すれば、テスラはプライバシー侵害で巨額の損害賠償金を支払うと予想される。
訴訟の代理人側は「顧客の誰も、テスラの職員らに自分たちの私的なイメージを流布し、
これを娯楽として提供することを許諾していない」とし「テスラはこれに対する責任を取るべき」と述べた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e0e2f8e6563108ccf22bcd71194bda7631bcc92c