ロイター通信によるとウクライナ空軍報道官は、ロシア軍が9日、ウクライナ全土へ1月以降最大規模となる
ミサイル攻撃を実施したことに関連し、「過去に前例のないほど多様なミサイルを使った」と述べた。
地対空ミサイルなど目的外の兵器もかきあつめた状況もうかがわれ、ウクライナ国防省情報総局報道官は、
ミサイルの不足が背景にあるとの見方をRBCウクライナ通信に示した。

 発射された計81発のうち、28発が巡航ミサイル「Kh101」「Kh555」、20発が高精度巡航ミサイル「カリブル」、
13発が地対空ミサイル「S300」で、米欧のミサイル防衛では迎撃できない極超音速ミサイル「キンジャル」6発、
飛行速度が速く迎撃が難しい空対艦ミサイル「Kh22」や「Kh31」「Kh59」などだった。

 国際原子力機関(IAEA)のラファエル・グロッシ事務局長は9日の理事会で、同日の露軍の攻撃により、
南部にあるザポリージャ原子力発電所が原発の安全運転に必要となる外部電源を失ったと報告した。同原発が
全ての外部電源を喪失したのは昨年11月以来。同日中に復旧した。
https://www.yomiuri.co.jp/world/20230310-OYT1T50109/