日本電信電話株式会社(NTT)、東京大学、理化学研究所は共同で、商用の光通信技術を光量子分野に適用させる新技術を開発し、光通信用検出器を用いることで世界最速となる43GHzのリアルタイム量子信号の測定に成功したと発表した。
5G技術の1つである波長分割多重化技術と組み合わせることで、マルチコア光量子コンピュータを構成でき、スーパー量子コンピュータへの道を開いたという。

 量子コンピュータの実現に向け、さまざまな方式が提案されているが、中でも大規模化と高速化を実現できる時間領域多重化技術を用いた測定誘起型の光量子コンピュータが注目されている。

 この方式では、超電導量子ビットのような「定在波」量子ビットではなく、光子が高速で飛来する「進行派」量子ビット(フライングキュービット)を用いる。
進行派量子ビットを時間軸上に並べることで、装置の大型化や素子の集積化をすることなく、大規模化が実現できるとされている。
また、光通信技術との親和性が高く、これまでの投資で発展してきた光通信の高信頼性かつ高性能な技術を活用できるのが特徴。

「100GHz/100コアの光量子コンピュータ」に道筋。NTT/東大/理研共同研究
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1484475.html