注意:被害の訴えが詳述してあり、動揺するかもしれない内容が含まれます。

ジャニー喜多川氏は日本のポップカルチャー、日本のアイドル文化を作り上げた立役者だった。喜多川氏が創設した男性のみの
タレント事務所「ジャニーズ事務所」は、人気男性アイドルグループを次々と世に送り出した。「チャート1位を獲得した歌手を最も多く
プロデュースした人物」としてギネス世界記録にも認定された。「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」、
さらには「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」にも認定されている。

一方で、喜多川氏には性的搾取の疑惑が、常につきまとっていた。しかも、密室でささやかれただけではない。
全国的な報道機関が取り上げ、その一部は民事裁判で認定された。それでも、喜多川氏は晩年まで国の宝とされた。
2019年に87歳で亡くなった後も、今なお崇拝されている。

(中略)

ハヤシ氏(仮名)は、15歳の時にジャニーズ事務所に履歴書を送った。オーディションで初めて会った喜多川氏の第一印象は、
「すごい気を遣ってくれて優しい」人というものだった。しかし、事態は間もなく一変する。

このことを初めて公に話したというハヤシ氏は、自分の身に何があったのか口にするにあたって、無理もないことだが見るからに緊張していた。

初めて喜多川氏に会ってからわずか1週間後、ハヤシ氏は喜多川氏の住まいのひとつに招かれた。
喜多川氏の複数の自宅は、「合宿所」と呼ばれていた。実に多くの少年が寝泊まりするからだ。

「しばらくして、ジャニーさんに『お風呂に入っておいでよ』と言われました。そして(喜多川氏に)全身を洗われました、
お人形さんみたいに」と、ハヤシ氏は話した。

明らかに動揺した様子でハヤシ氏は、喜多川氏にオーラルセックスをされたと話した。

ハヤシ氏はさらに、別の機会にも性的被害を受けたとも話した。加えて、自分に何が起きているのか、
他の少年たちが知っていたのは明らかだったとも述べた。

全文
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-64832492