中国の複数の都市で医療保険制度の改革に反発する大規模な抗議活動が相次ぎ、地方政府は市民の不安を払拭しようと釈明に追われています。

中国では、複数の都市で医療保険制度の改革が行われ、これまで病院での診療や薬を購入するためとして個人の口座に振り込まれていた給付金が大幅に減額されました。

このうち内陸部、湖北省の武漢では今月15日、改革に反発する退職した高齢者など数千人が市の中心部に集まり、大規模な抗議活動を行いました。

香港メディアによりますと、武漢ではこれまで日本円で平均して5500円だった毎月の給付金が7割削減されたということで、ロイター通信が今月15日に配信した映像には大勢の高齢者と警察官がもみ合いになる様子などがうつっています。

抗議活動が行われた現場では18日も、近くの地下鉄の出入り口が封鎖されていたほか、多くの警察官が動員されるなど厳戒態勢が敷かれています。

同じような抗議活動は、東北部、大連や南部、広州などでも相次いでいて、武漢市医療保障局は「給付金は減るが病院での支払額が少なくなり、長期的には被保険者の利益になる」と説明するなど、市民の不安を払拭しようと釈明に追われています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230218/k10013984641000.html
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230218/K10013984641_2302181819_0218184357_01_02.jpg
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