コロナ後遺症は食事で改善できる? 推奨される食品、科学的根拠を検証
コロナウイルスに感染しても、たいていの人は数週間で治るもの。でも後から妙な症状が出て、ずっと長く続くケースもある。これがコロナ後遺症だ。患者は世界全体で少なくとも6500万人で感染者の1割前後とされ、あらゆる年齢の人がいる。
抗炎症食の代表格は、イタリアなど地中海沿岸部の人々が日常的に食べている料理だ。果物や野菜、ナッツ、全粒粉の穀物、魚介類が中心で、植物性のオイルを用いる。いずれもビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含み、腸内で抗炎症作用を発揮する。
こうした地中海式食事を日頃からしていれば、新型コロナに感染時の重症化のリスクが減り、コロナ後遺症にも有効だろうと考えられている。
「植物由来食」だ。ビーガンやベジタリアンと同様、もっぱら植物性の食品だけを摂取する。
バランスの取れた植物由来食には、食物繊維や抗酸化物質、良質の脂肪酸や各種のビタミンとミネラルが含まれる。いずれも免疫機能に関わる複数の細胞にプラスの効果をもたらし、一定の抗ウイルス効果も期待できる。
コロナ後遺症に苦しむ患者の中には、植物由来食で症状が改善したと言い、これを推奨する人もいる。
新型コロナの感染拡大前に行われた複数の研究では、植物由来食が倦怠感や頭痛、不安、鬱、筋肉痛などの改善に有効と示唆する論文もある。いずれもコロナ後遺症の症状に似ている。
以上をまとめると、現時点で低ヒスタミン食を推奨する知見はないが、地中海式の抗炎症食とバランスに配慮した植物由来食には、免疫機能にプラスの効果をもたらし、炎症の慢性化を防ぐような栄養素が含まれている。
もちろん、食生活を変えるだけでコロナ後遺症に勝てる保証はない。その効果については今後、さらなる研究が必要だ。食事で大切なのはバランス。SNSの情報をうのみにせず、まずはかかりつけ医に相談してみては。
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