ロシアのプーチン大統領は2日、第2次世界大戦の激戦地だった露南部ボルゴグラード(旧スターリングラード)で演説し、
ロシアの侵略を巡り、ウクライナにドイツ製戦車「レオパルト2」が供与されることに触れ、「再び我々に脅威を与えている」と強調した。

演説は、ロシアの前身、ソ連が、ナチス・ドイツに勝利した独ソ戦(1941~45年)で分岐点になったとされるスターリングラード攻防戦の終結80年に合わせて行った。

独ソ戦はロシアで「大祖国戦争」と呼ばれ、プーチン氏は、ロシアのウクライナ侵略を「祖国防衛」の戦いにすり替え、国民に侵略への協力を呼びかける狙いとみられる。

プーチン氏は演説で、攻防戦について「スターリングラードは国民の不屈さの象徴となった」と偉業を強調した。
一方、米欧の軍事支援を受けているウクライナについて「現在もナチズムが出現し、我々の国の安全を脅かしている」と主張した。

スターリングラード攻防戦は1942年夏から約半年間続き、両軍計200万人超の兵士が参加する大激戦となった。

ソ連軍は、広範囲に攻め込んだナチス・ドイツに反撃を強めて降伏させた。この攻防戦の後、ソ連軍は独ソ戦全体でも攻勢に転じた。

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