北海道苫小牧港に米軍艦船が9年ぶり入港 小樽にも別の米艦が寄港へ
2023年1月30日 17時00分 朝日新聞

米海軍第7艦隊(神奈川県横須賀市)所属のイージス駆逐艦ラファエル・ペラルタが30日朝、北海道苫小牧市の苫小牧港に入港した。
米軍の艦船の同港寄港は2014年以来9年ぶり。市の照会に対し、外務省からは「ペラルタには核兵器の搭載能力がない」との回答があったという。

連合胆振地域協議会や市民団体有志計約130人はこの日、「苫小牧港の軍事利用につながる」などとして、入港に合わせて2度の抗議集会を開いた。
同地協の日西和広会長は「最新鋭の設備、弾道ミサイルの搭載能力も向上した危険な船だ。核兵器廃絶と恒久平和を願う条例を持つ市は、苫小牧港を軍港化してはならない責務がある」と訴えた。

30日夕、岩倉博文市長を表敬訪問したクーパー艦長は「今回の寄港は日米同盟の強化の一環だ」と述べ、苫小牧市について
「大変な寒さだが、それ以上に温かい歓迎と迅速な補給を受けた」と感謝の言葉を述べた。
同艦は乗組員の休養と物資の補給のため寄港したとされ、2月3日午前9時に横須賀港に向け出航する予定。

小樽市は30日、米海軍のミサイル巡洋艦「アンティータム」が2月6~10日に小樽港に寄港すると発表した。
日本外務省から「核兵器の搭載能力がない」との回答を受けたことなどから、寄港を認めたという。

市によると、同艦からは1日あたり最大約400人が上陸する。
さっぽろ雪まつりの開催期間とも重なるため、市は在札幌米国総領事館に対し、新型コロナウイルスの感染防止対策の徹底を要請した。

https://www.asahi.com/articles/ASR1Z5J04R1ZIIPE00C.html
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