書店には韓国情報の本があふれている。嫌韓本もあるが、多くは世界最先端とされる映画、音楽、アイドルなど。人気のグルメや
伝統料理を紹介した本も多い。

 しかし本書『韓国併合』(森万佑子、中公新書)は「まえがき」で、「なぜ日本の植民地になったか」という日韓の根本問題について
書かれた一般向けの本はほとんどない、と記す。歴史学者による韓国併合についての日本の本は、1995年以降刊行されていない。

 「その後併合以前の新しい史料が出てきたので、それが執筆の動機ですか?」

 「それもありますけど、私の専門が地域研究としての朝鮮半島なので、朝鮮側の動向を彼らを主体に描いてみたかったんですね。
これまでの本は皆、日本が主体でしたから」

 朝鮮半島は1910年8月から45年8月まで35年間、日本の植民地だった。

 その前は、朝鮮王朝が500年以上続き、1897年10月に最後の国王・高宗が皇帝に即位して、国号を大韓帝国と改めた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b8bd575b9f3c23401e5288f8e446405d6f24b402