フジテレビの恋愛リアリティー番組「テラスハウス」に出演したプロレスラー木村花さん(当時22)が命を絶った問題で、母親の響子さんが6日、番組を制作した
フジテレビなどを相手取り、「出演者の心身の健康を損なわないようにする義務を怠った」として、約1億4200万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。
東京都内で会見し、明らかにした。

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 花さんは2020年にネット配信・放送されたテラスハウスをめぐり、SNSで匿名の中傷を相次いで受け、同年5月に自殺した。

 フジテレビのほかに被告になったのは、番組を共同制作したE&W(放送当時の社名はイースト・エンタテインメント)と、同社から制作事業を承継した
イースト・ファクトリー(いずれも東京)。

 響子さん側は訴状で、テラスハウスの制作側は「リアルであることを積極的に宣伝し、出演者が標的になりやすい構造をつくっていた」と指摘。
出演者が深刻な誹謗(ひぼう)中傷などにさらされる危険性があり、撮影、編集、配信などを通じて、花さんの心身の健康に注意・配慮し、
中傷に対応する義務があったのに、これを怠っていた、と訴えている。

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は21年3月、「放送倫理上の問題があった」と認定した。一方、花さんへの精神的ケアなど
一定の対応が取られた上で放送すると判断されたとして、人権侵害があったとまでは断定できないと結論づけた。(田中恭太)

https://news.yahoo.co.jp/articles/7a345f80f43fbe6754d31fe2081ecd17ddfd3383