サッカーW杯カタール大会1次リーグE組で勝ち点3の日本は、決勝トーナメント進出を懸けて1日(日本時間2日午前4時開始)に同4のスペインと戦う。勝てば自力で突破が決まるが、3大会ぶりの世界一へ向けてスペイン国内では、トーナメントの組み合わせが有利になるとして2位通過を望む声が強まっている。同時刻に始まるE組のもう1試合、勝ち点3のコスタリカと同1のドイツの対戦の展開にもよるが、スペインが戦略的な敗北を選んで日本の1位通過を後押しする可能性が出てきた。

「スペインがグループ首位に立つことの危険性 16強を突破すれば準々決勝でブラジルと対戦することになる」。そう記事で指摘したのはスペイン紙アス(電子版)だ。E組1位は決勝トーナメント1回戦でF組2位とぶつかる。F組はクロアチア、モロッコ、ベルギーのうち2チームが勝ち上がるが、いずれも眼中にない。

 焦点はその次の準々決勝で、G組1位とH組2位の勝者との対戦となる。すでに2連勝でG組突破を決めたブラジルが勝ち進んでくれば、スペインの野望が8強で絶たれる可能性は高い。

 そこで、あえてE組を2位で通過した方がブラジルに決勝まで当たらないし、組み合わせには恵まれると記事では主張。F組1位との1回戦はさほど難しくなく、G組2位とH組1位の勝者と当たる準々決勝も最も手強くてポルトガルが相手なら、ブラジルよりは与しやすいという見立てだ。

 もっかE組首位のスペインは、日本戦にわざと負けることで首位通過を日本に押しつけ、2位に回る戦い方を選ぶことも可能な立場にある。もっとも、これは地力に勝るドイツがコスタリカに勝つことが大前提だ。スペインが負けてコスタリカが勝った場合、勝ち点6で並んだ日本とコスタリカが1次リーグを突破し、同4のままのスペインは敗退となる。


【カタールW杯】スペイン、実はおいしい2位通過狙い!? 戦略的敗戦なら日本に追い風 1位通過すると…準々決勝で優勝候補筆頭、ブラジルと激突 
2022/11/30 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20221130-BIXR2I5LJJIKDIFFYNQP5OE2ZE/