【解説】なぜ大勢判明が遅れてる?今後の焦点は?
A.(ワシントン支局・渡辺公介記者)
▽1つは共和党が予想に反して苦戦し各地で接戦となっているからです。
ABCテレビなどが行った出口調査によりますと、無党派層のうち「民主党候補に投票した」と答えた人の割合は49%で「共和党候補に投票した」と答えた人の47%を上回りました。共和党が無党派層を十分には取り込めなかったことがうかがえます。
▽もう1つは新型コロナの影響などで定着した郵便投票の利用者の増加です。
全米の投票状況を分析している大学のまとめによりますと、今回、郵便投票を利用した人は前回4年前に比べ250万人ほど増加しました。郵便投票は署名の確認などが必要で集計作業に時間がかかっているとみられます。
▽今後の焦点は共和党が議会下院の多数派を4年ぶりに奪還するかどうかです。
議会の上下両院のいずれかでも共和党が主導権を握ればバイデン大統領は議会の協力を得られず、政権運営が難しくなることが予想されます。
▽一方、上院についてはジョージア州が決選投票になったことで、残りの州の結果次第では大勢が判明するのは来月まで持ち越される可能性が出ています。
▽さらに、トランプ前大統領の動向にも注目です。
トランプ氏は今回の選挙で多くの共和党の候補者を支持し、選挙の結果はトランプ氏の党内での影響力や有権者からの支持をはかる試金石になると見られています。共和党の予想外の苦戦ぶりがどのような影響を与えるのかが焦点です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221108/k10013884561000.html