「ICOCA」ついに鳥取市上陸 鉄道ではなくバスで発進
2022/11/3

「エッ、自動改札じゃないの」。鳥取市の玄関口・JR鳥取駅を利用する県外からのビジネスマンたちが驚くのは、改札口に駅員が立つ一昔前の光景だ。その鳥取市に来年春、JR西日本のICカード乗車券「ICOCA(イコカ)」が導入されることになった。とはいえ、利用できるのは列車ではなく市などが運行する路線バス。積極的に「招致」した市は列車での利用を見据えるが、イコカとセットになる自動改札機を含め、現段階で導入のめどはついていない。

自動改札機はなく有人改札
「いまどき有人改札とは。昭和にタイムスリップしたみたい」

鳥取市への出張で、JR大阪駅から特急に乗り鳥取駅で降りた40代の男性会社員は、迎えに来た同僚に語った。都市圏や主要地方都市などでは自動改札機が「当たり前」。男性が大阪駅で購入したのは自動改札機に対応する磁気式乗車券だったため、当然、鳥取駅も自動改札だと思い込んでいたのだという。

磁気式乗車券は鳥取駅などでも販売されているが、それを本来的に使うための自動改札機が設置されている駅は同県東中部にはない。

「自動改札機を使ったことがないので、有人改札が特に不便だとは思わない。でも、自動改札は都会的な感じ。イコカも使えるなら使ってみたい」。通学でJRを利用している高校1年の女子生徒は、憧れを込めてこう話した。

JR山陰支社によると、JR西管内の在来線1165駅の中でイコカが使えるのは6割強の717駅(車載エリア含む)という。

https://www.sankei.com/article/20221103-OD7DEIQ2W5JPVC6J3YENKE2JTQ/