「副業に公務員どうですか」 和歌山県が兼業人材を大規模募集
2022/10/3 07:30(最終更新 10/3 07:59)
副業で公務員、してみませんか――。和歌山県が民間企業に勤める多くの専門人材を、兼業のまま受け入れる計画を進めている。2023年度からの予定で、県によると、20人程度を想定し、全国都道府県の中でも大規模な取り組みとなる。
情報技術で業務変革を図るデジタルトランスフォーメーション(DX)のほか、串本町で予定されている民間小型ロケット発射に伴い進める「宇宙教育」に携わる人材などを想定。“お役所仕事”の内実を知ってもらい、改善する方策の一つで、県は「企業とのウィンウィンの関係を目指す」としている。
専門知識のある人材に、民間企業に籍を置きつつ、局長級を支える「右腕役」として県庁で勤務してもらう。政策を形づくる際、専門性を生かして助言するなど、月4回程度の出勤を想定し、日数に応じて給与を支払う予定。今までにない発想を得たり、企画力向上を図ったりする狙いだ。
県などによると、副業・兼業の人材受け入れは、デジタル分野を中心に各自治体などで実施されているが、県は「20人規模が実現すれば、組織には大きなインパクトになる」としている。
分野としては、他に未利用の土地や施設の有効活用を進める不動産開発、企業誘致などを見込んでおり今後、各部署の希望を基に募集要項を作成。22年度内に募集をし、書類選考や面接で適性を見極める。契約段階で公務員としての守秘義務の順守を求めるなどし、兼業の問題点のクリアを図る。
https://mainichi.jp/articles/20221002/k00/00m/020/107000c