ウクライナ副首相「戦場に送られた場合は降伏を」 露全国で「動員」抗議デモ


ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領が予備役を徴兵する「部分的動員」の
導入を発表した21日、首都モスクワなど露各地で動員に抗議するデモが起きた。
露人権監視団体「OVDインフォ」によると、22日午前1時(日本時間午前7時)時点で、
全国38の都市で少なくとも1384人が治安当局に拘束された。政権側はデモを
力で押さえ込み、動員を予定通り進める構えだ。

全体の参加者数は不明だが、デモは2月の侵攻開始当初に露全国で起きた
反戦デモ以来の規模になったとみられ、国民の反発の強さを示した。
ただ、政権が動員を見直す可能性は事実上ゼロだとみられている。

侵攻開始当初の反戦デモは政権側の徹底的な弾圧を受け、3月上旬に壊滅。
OVDインフォによると、約2週間で参加者約1万4千人が拘束された。

一方、ウクライナのベレシチュク副首相は21日、交流サイト(SNS)上で、露国民に
「徴兵されて戦場に送られた場合は降伏し、命というあなたと近親者にとって
最も大切なものを守ってください」と投降を呼びかけた。

また、ベレシチュク氏は同日、地元テレビで、ロシア側がウクライナ国内の占領地域で
23日からの実施を表明した露編入の賛否を問う「住民投票」は「偽物」だとし、
「ウクライナは結果を承認しない」と表明した。露支配地域に住む住民に対し、
投票に参加しないようにも求めた。ウクライナメディアが伝えた。

https://www.sankei.com/article/20220922-VEVYPDCFTRJZFL33JM2CCRIQ3E/