英女王国葬、入り混じる無関心と畏敬 パブ客の反応二分
2022年9月21日 5:10 AFPBB

英国のエリザベス女王の国葬が行われた19日、首都ロンドン南部のパブ「クイーン・エリザベス」の客は、葬儀のテレビ中継にくぎ付けとなっている人と、無関心な人で二分されていた。

このパブは、イングランドを約500年前に治めたエリザベス1世の名前を冠している。白髪頭の常連トニーさんは、世界の注目を集めた壮大な儀式を見るよりも、
目の前のビールにはるかに関心があるようだった。「彼ら(王族)は自分とはまったく違う生活を送っている」と語った。

妻にはまだ仕事中だと思われているため匿名で取材に応じた若い清掃員の男性は、さらにそっけなく、「彼らは俺の請求書のひとつだって払ってくれたことはない」と語った。

外でたばこを吸うために立ち上がった際、2人はそれぞれテレビの生中継を黙ってちらりと見た。
また時折、カミラ王妃や、性的暴行疑惑が浮上したアンドルー王子についての悪態が放たれた。

ロイ・ウェイアさん(71)は、自身は王室支持者ではないとし、「彼らは私のために何もしていない」と話した。

一方、バーを挟んだ反対側の別室は、ビールの他にも紅茶やジュースを飲む人々が集まる家庭的な雰囲気で、女王への思いを示す人も多かった。

ジャスティン・ウェルビーカンタベリー大主教が、女王の「愛に満ちた奉仕」をたたえる説教をした際には、ある客はテレビの音量を上げるよう頼んだ。
また、騒々しくなったもう一方の部屋をにらみつける客もいた。

2分間の黙とうがささげられた際には、この部屋の全員が静まり返り、国葬の終わりにはチャールズ国王の即位に伴って「女王」の部分が「国王」に変更された国歌
「神よ国王を守りたまえ」を立ち上がって斉唱した。

https://www.afpbb.com/articles/-/3424830
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