最近話題の「AIお絵かき」。専用のアプリケーションに単語や画家の名前を入力することで、誰でもイラストレーターが描いたような絵を生成できる。数年前までは精度が今一つだったが、ここ最近になって一気に性能が向上。もはや人間が描いた絵と遜色ない作品の出力まで可能になっている。
 そんな中、ネット上で奇妙な噂が出回り始めた。「AIにホラー系の絵を指定して描かせると、決まって同じ女性が絵に現れる」というのだ。ツイッターなどのSNSでは「目が大きい」「ロングヘアで白い服の女性」が出力されることが多いようだという話も出ている。果たしてこれはどういう事なのか。

 AIは一枚の絵を描き出すために膨大な画像のデータを読み込み、学習した要素を抽出する形で作品を生成する。我々が見たり想像する幽霊の姿は多々あれど、やはり古式ゆかしい死装束や、白いワンピースを着た黒髪の女といった姿が一般的だ。そんな典型例を数多く学習した結果、AIたちが出力するホラー系の絵に、典型的な姿の幽霊が登場するようになったのではないかとも考えられる。なお、長い黒髪に白いワンピースの“貞子スタイル”は、映画『リング』が海外でリメイクされたことで欧米でも地位を確立しつつあり、実際にサマラ(※ 海外版貞子)のような姿の霊を見たという目撃談も報告されている。そのため、海外でもAIが出力した画像に同じような女性が登場している可能性は高い――と、ここまでは誰もが思い浮かべるあまりにも平凡な分析だ。
 昨今のオカルト界において、デジタルの世界でも霊が憑依するケースがあることはもはや当たり前の話である。実際に、アマゾンの人工知能・アレクサがありえない挙動で利用者を怖がらせたケース等がすでに多数報告されているのだ。心霊写真が撮れてしまったデジタル記憶媒体(SDカードなど)の供養やお焚き上げを行ってくれる神社仏閣も続々と増えている。となれば、人工知能の内部に(霊のイメージではなく)霊そのものが進出してくる事例も今後はますます増えてくると考えるのが普通ではないか。
 はたしてAIが共通して描く謎の女は、デジタルの世界を彷徨う「デジタル地縛霊」なのか、それとも人類の幽霊に対するイメージを統合した存在なのか、さらなる分析が求められるだろう。

しかしソースはトカナ
https://tocana.jp/2022/09/post_240967_entry.html