AMDは8月29日(米国太平洋夏時間)、デスクトップPC向け新型CPU「Ryzen 7000シリーズ」のハイエンド製品を発表した。
米国では9月27日に発売される予定で、想定販売価格は299ドル(約4万1500円)から699ドル(9万6900円)となる。

Ryzen 7000シリーズの概要

 Ryzen 7000シリーズは、5nmプロセスで製造される新しい「Zen 4アーキテクチャ」を採用したCPUで、
先代の「Zen 3アーキテクチャ」からIPC(クロック当たりの処理命令数)を平均で13%向上した他、
最大で5.7GHz駆動をサポートしたことでシングルスレッド性能を最大29%向上したことが特徴だ。
Intelが開発した機械学習用命令「AVX-512」もサポートしている。

 競合であるIntelのデスクトップ向け第12世代Coreプロセッサ(開発コード名:Alder Lake-S)と比べると、
CPUコアとL3キャッシュの合計面積は約半分で、電力効率は最大で47%向上するという。

 「実性能はどうか?」という点では、アプリのCPUへの最適化具合に依存する部分はある。
しかし、第12世代Coreプロセッサの最上位製品である「Core i9-12900K」(Pコア8基16スレッド/3.2GHz~5.2GHz+Eコア8基8スレッド/2.4GHz~3.9GHz)と
今回発表された中で最上位となる「Ryzen 9 7950X」を比較したAMD社内のテストでは、ゲーミングではほぼ同等かそれ以上、
クリエイター向けアプリのパフォーマンスでは大きく上回る結果となったようである。

 1コアのパフォーマンスだけを比べれば、今回発表された製品の中でエントリークラスとなる「Ryzen 5 7600X」でもCore i9-12900Kを上回る性能を発揮したそうだ。
ゲームアプリではCPUの全コアを使い切らず、場合によっては1コアのみを使って演算をすることもある。
そういう意味で「ゲーミングに最適なCPU」(リサ・スーCEO)となっている。

最大5.7GHz駆動で競合を打破――AMDが「Ryzen 7000シリーズ」を正式発表 米国では9月27日発売
https://news.yahoo.co.jp/articles/d728e21b1532cee4e4eed63f825e626494b576e1