川崎市中原区は十六日、二〇〇〇年に区役所に設置されたタイムカプセルの収納品が劣化し、当時の子どもたちから寄せられた約千九百人の「未来へのメッセージ」が判読できないと発表した。
九月の区制五十周年記念イベントに向けた準備で区職員がカプセルを開封して分かった。
屋外で結露や熱の影響を受けたとみられる。

カプセルはアルミ製の球状で高さ約一・三メートル。
「なかはら世紀越え記念カプセル」として、二十世紀最後の日の〇〇年の大晦日、区役所の正面玄関近くに設置された。
区制五十周年の今年開封することになっていて、区の担当者も「楽しみにしていた」という。

七月末にカプセルを開封。区内の小中高校など三十校の小学六年、中学三年、高校三年計約千九百人のメッセージ集と、当時流行していた「だんご3兄弟」のCDや厚底ブーツ、時刻表など約八十点が出てきた。

ただ学校ごとにつづられたメッセージ集は中の紙同士がくっつき、一枚ずつ判読することはできない。
カプセルの製品説明には「減圧してガスを注入することで劣化を防ぐ」とあり、担当者は「当時は良かれと思い選んだのでは。メッセージを本人にお返しできず、申し訳ない」と残念がる。
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