旧統一教会批判の「危うさ」 ある僧侶が口にした懸念
https://mainichi.jp/articles/20220812/k00/00m/040/017000c

安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件をきっかけに、報道やインターネットでは
「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」への批判があふれている。
逮捕された山上徹也容疑者(41)が動機として安倍氏と教団との関わりを挙げたとされるためだ。
「霊感商法」や献金の強要などの問題や政治家との関わりは批判、検証されるべきだが、
信者個人の人格や、旧統一教会以外の新宗教もまとめて否定するような言説も見られる。

「危うさを感じます」。

カルトからの脱会支援活動を続けている真宗大谷派の僧侶、瓜生崇さん(48)はそんな懸念を口にする。
「長期的に見て、良い方向には進んでいない」。どういうことか、話を聞かせてもらった。

■「正しさ」に苦しむ現役信者

「旧統一教会の信者はいま、すごく苦しんでいるはずです」。
知人に現役信者が何人かいるという瓜生さんは、複雑な心境を明かす。
「旧統一教会が無理な献金の要求など社会的な問題を起こしてきたのは間違いなく、
政治との関わりも含めきちんと批判すべきです」。
信仰の核心部分を隠し詐欺的な勧誘をしてきたことも、カルトの重大な特徴として問題視する。
ただ、信者にも層があり、こうした被害に遭わずに地道に信仰活動を続ける人もいると指摘する。
「一斉にバッシングを浴び、信仰そのものが悪であるように言われることはつらいと思います」

瓜生さんがまず強調するのは…

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