https://news.yahoo.co.jp/articles/32f575809b604eca195d3133775a56ad5c61e93b
妊娠中絶を憲法上の権利と認めた1973年のロー対ウェイド判決が6月24日に連邦最高裁で覆されたことを受け、共和党主導の多くの州に中絶を禁止する動きが広がっている。そんななか、オハイオ州で10歳のレイプ被害者が中絶を拒否され、インターネット上で怒りの声が湧きあがっている。
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インディアナポリス・スター紙の報道によれば、インディアナ州インディアナポリスの産婦人科医ケイトリン・バーナードは、最高裁の判決変更から3日後の6月27日、オハイオ州の児童虐待を専門とする医師からの電話を受けた。診療所に妊娠6週と3日の10歳の少女がいるが、州内では中絶が認められないという訴えだった。
オハイオ州では、胎児の心拍が検出される可能性のある妊娠6週以降の中絶が禁止されているため、この少女は中絶手術を受けることができなかった。共和党主導の一部の州は、妊娠6週で胎児の心拍が確認できると主張し、その時点から中絶を禁止している。
だが、こうしたいわゆる「胎児心拍」による中絶禁止は、医学の専門家から多くの批判があり、妊娠6週目には心拍は存在しないという声も多い。医師が検出できるのは、やがて心臓が形成される領域の拍動だ。さらに、多くの女性や少女はその時点で自分が妊娠していることに気づいていない。
<中絶を憲法上の権利と認めた最高裁判決が覆り、一部の州で即刻、中絶禁止・規制が効力を発揮。少女のケースは、中絶禁止がもたらす破壊の大きさを示している>