アメリカのバイデン大統領は、各国と連携して国際的な違法漁業の取締りを強化するための覚書に署名しました。
中国の漁船が違法な操業を繰り返しているとして、国際社会との連携を強化することで、中国への圧力に
つなげたい考えです。

アメリカのバイデン大統領は27日、国際的な違法漁業の取締りを強化するための覚書に署名しました。

それによりますと、アメリカの国務省や国防総省、それに沿岸警備隊など21の政府機関が連携して、
来月末までに違法漁業を取り締まるための5か年計画を発表するとしたうえで、台湾やベトナムなど5つの国や
地域と連携していくとしています。

さらに、イギリスやカナダと違法漁業を取り締まる連携の枠組みを立ち上げ、海洋監視の強化のほか、
漁船の操業状態や水揚げされた水産物の透明性の確保などに取り組んでいくとしています。

バイデン政権の高官は、覚書は「特定の国を念頭にしたものではない」としながらも「中国は、
違法漁業を行っている中心的な国で、国際機関が進める違法漁業対策や乱獲の対策といった活動を妨害している」
と批判しました。

バイデン政権としては、違法漁業対策をめぐって国際的な連携を強化し、中国に対する圧力につなげたい考えです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220628/k10013691711000.html