南米コロンビアの大統領選は、19日午前8時(日本時間19日午後10時)から決選投票が始まった。左翼ゲリラ出身のグスタボ・ペトロ氏(62)と実業家のロドルフォ・エルナンデス氏(77)の対決で、早ければ19日夜に大勢が判明する見通し。世論調査では両候補者の支持率は拮抗(きっこう)しており、結果確定に数日かかるとの見方も出ている。

主な争点は経済政策と汚職対策だ。首都ボゴタの元市長であるペトロ氏は貧富の格差の是正を訴え、富裕層への増税や国による失業者の雇用などを公約。勝利すれば、保守派による親米路線が続いてきたコロンビアで初の左派政権誕生となる。一方、北部ブカラマンガの市長を務めた独立系候補のエルナンデス氏は、汚職撲滅を最優先課題に挙げ、付加価値税の19%から10%への引き下げなどを掲げている。

 地元メディアによると、ボゴタ高裁が15日、両候補者に対し、憲法に規定された国民の政治参加の権利を侵害しているとして60分間のテレビ討論会を開催するよう命じた。しかし、両候補者による直接討論は実施されていない。【ボゴタ中村聡也】

https://mainichi.jp/articles/20220619/k00/00m/030/113000c