「ウラジーミル」は日本をどう見ているか

2016年にプーチン大統領が日本を訪れたとき、「日本は条約上の義務を負っている。どこまでできるのか見極めなければならない」と述べました。
この「条約上の義務」という言葉をその後もプーチン大統領は何度も繰り返していますが、その意味するところは「日本はアメリカに逆らえない国ではないか」ということです。

当時の安倍政権はそれでもロシアへの積極外交を展開し、安倍首相自身もプーチン大統領をファーストネームの「ウラジーミル」と呼んでロシア詣でを繰り返しましたが、残念ながら徒労に終わりました。

「ウラジーミル」から見れば、日本はアメリカによって「主権を制限された国」であり、例えば「返還された北方領土に米軍基地は置かない」といった約束を自分だけでできる国ではないのです。

さらにプーチン大統領は「実際、北方領土が返還されたら米軍基地を置く密約がある。そのことを知っている」と述べています。
これは1973年に外務省が部内資料として作成し、1983年に増補された『日米地位協定の考え方』を指していると思われます。

https://article.auone.jp/detail/1/3/6/7_6_r_20220531_1653957241460518