【キーウ共同】ウクライナのアレストビッチ大統領府長官顧問は、2月のロシア軍による侵攻開始以降のウクライナ軍の戦死者が、1万人前後に達したとみられると明らかにした。ウクライナメディアが10日、発言を伝えた。
 東部ルガンスク州の親ロシア派「ルガンスク人民共和国」の高官は11日、激戦が続く同州の要衝セベロドネツク市のアゾト化学工場に、避難した民間人が最大500人取り残されている可能性があるとして、退避に向けた交渉がウクライナ側と行われていると明らかにした。通信アプリに投稿した。
 高官によると、民間人のほかに、ウクライナ側の戦闘員が300~400人立てこもっているという。ルガンスク州のガイダイ知事は「セベロドネツク市の大部分はロシア軍に制圧された」と通信アプリに投稿し、改めて危機感をあらわにした。
英国防省は11日、激しい市街戦で多数の犠牲者が出ている可能性があるとの分析を発表した。またロシアが4月以降、ウクライナの地上攻撃に正確性に欠ける1960年代の空対艦ミサイルを数十発発射したもようだとした。最新型ミサイルの不足が背景とみられる。(共同)
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