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ジェラルド・アイメソン氏がナチス・ドイツの捕虜収容所脱走時に身に着けていたロレックス製の腕時計(2022年6月1日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】第2次世界大戦(World War II)中にナチス・ドイツ(Nazi)の捕虜収容所から脱走を試みた英国人捕虜が着けていたロレックス(Rolex)製の腕時計が米ニューヨークで9日、競売に掛けられ、18万9000ドル(約2500万円)で落札された。
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この脱走劇は、1963年公開のスティーヴ・マックィーン(Steve McQueen)主演の映画『大脱走(The Great Escape)』のモデルとなったことで知られている。
販売を担当した競売大手クリスティーズ(Christie's)の落札予想価格20万~40万ドル(約2700万~5400万円)には届かなかった。落札者の身元は明かされていない。
時計は、連合軍の兵士がナチスの第3捕虜収容所(Stalag Luft III)からの集団脱走を試みた1944年3月24日夜、英国人ジェラルド・アイメソン(Gerald Imeson)氏が身に着けていたもの。
クリスティーズによると、アイメソン氏はスイスのロレックス社に時計を注文。赤十字(Red Cross)を介して、現在のポーランド・ジャガン(Zagan)にあった収容所に届けられた。
時計は黒い文字板の「オイスター・クロノグラフ(Oyster Chronograph)」で、文字盤と針が光る。
クリスティーズはこの時計が、脱獄に使われたトンネルをはうのにかかる時間や、看守の巡回時間を計算するのに役立ったとしている。
脱走には捕虜200人が参加、うち76人が短時間ながら脱出に成功した。だが、3人を除く全員が捕らえられ、50人が処刑された。アイメソン氏は172番目に逃げる予定だった。
同氏はその後、別の収容所に移送され、1945年の戦争末期に解放された。
2003年に85歳で亡くなるまで、時計を身に着けていた。2013年に英国で初めて競売に出された。