国立研究開発法人海洋研究開発機構
水中光無線通信を搭載した自律型無人探査機で
海底ステーションからデータを自動回収することに世界で初めて成功
1. 発表のポイント
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海底設置型観測装置の観測データを無人探査機が自動回収。
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自律型の無人探査機が光無線通信でデータを自動回収したのは世界初。
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多数の海底観測装置から、無人探査機が巡回してデータを回収(ハーベスティング)できるようになり、効率的な地震観測等、様々な海底観測への応用が期待される。
2. 概要
国立研究開発法人海洋研究開発機構(理事長 大和 裕幸)研究プラットフォーム運用開発部門 技術開発部の澤隆雄 主任研究員、中谷武志 グループリーダー代理、前田洋作 技術主任らは、水中光無線通信装置を用いることで海底に設置した観測システムから、
自律型無人探査機(Autonomous Underwater Vehicle、以下「AUV」という)による観測データの自動回収に成功しました。
これまでの海底設置型観測装置では、観測データの回収のために装置本体を回収する必要があり、回収と再設置に手間とコストがかかり、また観測の不連続性によるデータ品質の低下が問題となっていました。
今回成功した海底観測装置からデータをAUVで自動回収する手法は「ハーベスティング(※1)」とも呼ばれ、水中では世界で初めて実証しました。今後はこの手法を用いた海底観測により観測コストの低減やデータ品質の向上が期待されます。
https://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20220526/