横断する毛虫:ヒトリガの冒険
昨春より私の興味を引きつけてやまないもの、それは毛虫・・・。
茶色く長い柔毛で覆われた、体長6センチほど、胴回りはチョークよりやや太めのヒトリガという蛾の幼虫です。
去年の4月、車で走っていると、アスファルトを歩く毛虫をそれはよく見かけました。
何故ヒトリガたちは、わざわざ木を降りて道路を渡るのか。
このあたりの道路は両側に木々の茂る山道や、田んぼや畑や草原の合間を走る道、
そこに民家が点在するという典型的な田舎道です。
それらの木から誤って落下してしまった個体が、とにかく緑の気配がする方へと向かっているのだなと
勝手に想像していたのですが、それにしても似たような風体の毛虫(ヒトリガ)だけがアスファルトを歩いている。
ほかの種類の毛虫だって道路に落下してしまうこともあるに違いないのに、横断しているのはヒトリガばかりなのです。
そして最大の疑問。
毛虫たちは必ずと云っていいほど道路を横切っていて、道なりに進んでいる個体にお目にかかったことがないのです。
そして今まさに渡り始めようという個体も多く見かけることから、事故で木から落下して再び木に戻ろうと
しているだけであるという仮定は成り立たないように思うのです。
なぜなら毛虫の直ぐ背後には草原が広がっているのですから、何もわざわざ道路を横断して向かいの
草原まで行く必要は無いのです。
今日散歩に出かけた際に、丁度道を渡っているヒトリガの毛虫を見つけ、殆ど車通りの無い山中の道だったので、
じっくりとその歩みを観察させてもらいました。
https://www.tinyhouseperiodicals.jp/archives/2200