【知夫】島根県知夫村の景勝地、赤ハゲ山(標高325メートル)で野ダイコンの花が見頃となった。隠岐ジオパークを象徴するカルデラ湾を望む牧草地の脇で、薄紫色の花がじゅうたんのように広がり、観光客の目を引き付ける。

 野ダイコンは10日ごろから開花。展望台のある山頂付近は見頃を過ぎつつあるが、中腹の仁夫里(にぶり)坊(ぼう)跡周辺は今が満開。草をはむ牛たちの近くで花が潮風に揺られている。

 知夫里島観光協会によると、約40年前に村内で自生していたのを地域の女性たちが赤ハゲ山に移植し、次第に広がった。麓の道路脇にもあちこちに群生地があり、島内を巡る観光客や住民を楽しませる。見頃は連休中まで続くという。

 観光協会の小西秀人事務局長(64)は「天気が良ければ野ダイコンの花に加え、青い海と空が360度見渡せる眺望が圧巻だ」と話した。

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