穀物不足懸念強まる 自給率向上、世界への責務だ 社説(4/22)
2022年4月22日 10:00
 ロシアのウクライナ侵攻による混乱で、世界的に小麦など主要穀物が供給不足に陥る懸念が強まっている。
 国連食糧農業機関(FAO)によると、穀物や食用油の高騰を受け、3月の世界食料価格指数は
2カ月連続で最高値を更新した。試算では2022〜26年に、世界で最大1300万人が栄養失調に
なる恐れがあるという。
 小麦の9割を輸入に頼る日本でも、輸入小麦の政府売り渡し価格が13年半ぶりの高水準となった。
パンなど多くの食料品が値上がりし、食卓への影響が広がっている。
 売り渡し価格の抑制といった暮らしへの配慮に加え、米粉利用の拡大や麦・大豆の生産強化など、
食料安全保障の確立に向けた中長期的な取り組みが不可欠だ。実効性のある施策を積み重ね、
主要国で最低水準にある自給率の向上につなげたい。
 現在の小麦の高騰は昨年夏の干ばつによる北米産の不作が主な要因で、ウクライナ情勢の
影響が表れてくるのはこれからだ。

https://kahoku.news/articles/20220422khn000006.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%99%E3%83%AA%E3%82%A2%E5%87%BA%E5%85%B5