ロシア軍が包囲と攻撃を続けるウクライナ南東部の港湾都市マリウポリでは、推定2万人を超す多くの民間人が死亡し、深刻な人道危機に陥っている。
だが、ロシア国内ではその残虐な行為は伝えられず、国営メディアが「民族主義者らからの解放軍」という政権のプロパガンダを連日報じている。
ただ、「誰が攻撃したのか」といった無遠慮な質問に対し、地元住民の怒りがにじむこともある。

■街を攻撃したのは「民族主義者」「ナチス」と主張

 「ウクライナ軍の兵士は(住民が避難していた建物を)自由に出入りしていたが、住民は許されなかった」

 ロシア国営テレビ「第1チャンネル」は16日、マリウポリのロシア側支配地域を訪れた親ロ派幹部に、ウクライナ軍への怒りを訴える住民の声を報道。
別の日のニュースでは、「(家を)壊したのはロシアかウクライナか」と問われ、「ウクライナだ」という男性の声を伝えた。

https://www.asahi.com/articles/ASQ4L66N5Q4LUHBI01R.html