健康保険法の公布から100年
佐賀新聞
5:15

 中学生の頃、歯科医を受診しようとして健康保険証が見つからず、諦めたことがある。めったに受診しなかったせいもあるが、保険証がなかったらお金がかかる、ということが分かっていた

◆もしもの時、安心して受診できるのは公的医療保険制度が確立されているからだ。1922年のきょう4月22日、健康保険法が公布された。今年は100年の節目に当たる。公的医療保険はみんなでお金(保険料)を出し合い、必要に迫られた人が使うという相互扶助の考え方が根底にある。「国民皆保険」が実現した今は、被用者保険と国民健康保険に大別される。被用者保険で最大の組織は、中小企業の労働者が加入する「協会けんぽ」。扶養家族も対象で、全国で約4千万人が加入している

◆保険料は協会けんぽの支部によって違い、佐賀支部の本年度の保険料率は標準報酬月額の11%。全国最高だ。裏を返せば、それだけ医療費を使っているということ

◆もちろん、病気やけがは避けられないし、受診を惜しむ必要は全くない。一方で、保険料を引き下げる努力も必要と思う。新年度間もない今の時期は健康診断の季節。健診結果に一喜一憂する人もいるだろう

◆体質改善は簡単ではないが、日々の節制が医療費抑制につながる面はあるだろう。保険制度に感謝しながら、健康維持に努めたい。(義)

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