アメリカの映画の祭典、アカデミー賞の主催団体は、ことしの授賞式で妻の容姿をからかうような発言をしたコメディアンに平手打ちをした俳優のウィル・スミスさんについて、今後10年間、授賞式を含む行事への出席を認めないことを決めました。

3月27日に行われたアカデミー賞の授賞式では、賞のプレゼンターを務めたコメディアンのクリス・ロックさんが、脱毛症を公表しているウィル・スミスさんの妻の容姿をからかうような発言をしたことから、スミスさんが突然、ステージに上がってロックさんに平手打ちをしました。

スミスさんは、賞の主催団体である映画芸術科学アカデミーから退会しましたが、アカデミー側は、処分が必要だとして8日、理事会を開きました。

その結果をまとめたアカデミーのメンバーに宛てられた書簡によりますと、「スミス氏のステージ上での受け入れがたく、そして危険なふるまいは授賞式に暗い影を落とした」としたうえで、「今後10年間、スミス氏にはアカデミー賞の授賞式を含むあらゆる行事への出席を認めない」としています。

また、コメディアンのロックさんについては、「異常な状況の中で冷静さを保っていたことに深く感謝したい」としています。

一方、書簡では、スミスさんがことし受賞した主演男優賞の扱いについては言及していません。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220409/k10013574251000.html