国交省、PWエンジン777の運航停止解除 国内はANAのみ、4-6月期の再投入目指す
2022年3月18日 16:10 AviationWire
国土交通省航空局(JCAB)は3月18日、米プラット&ホイットニー製エンジン「PW4000」を搭載するボーイング777型機の商業運航再開を認めると発表した。
国内で唯一保有する全日本空輸が運航できるようになるほか、海外からの乗り入れ停止も解除する。
同機の商業運航再開は、2021年2月の運航停止以来1年1カ月ぶりとなる。
JCABは同型機の運航再開について、再発防止策を設定。エンジン内にあるファンブレードの非破壊検査の強化や、インレット・カウルの強化、
火災防止向けの改修などを条件に、防止策を施した機体の運航再開を認める。
2021年2月に米国で発生した米ユナイテッド航空の777-200のエンジントラブルを受け、JCABは同じエンジンを搭載する777の運航停止を、
ANAと当時保有していた日本航空に指示。海外の航空各社にも同型機での乗り入れ停止を指示していた。
同エンジンを搭載する777は国内では現在ANAのみが15機保有しており、すべて国内線で運航していた。
内訳は777-200が2機と航続距離延長型の777-200ERが8機、長胴型の777-300が5機。
ANAによると今後改修を進め、2022年4-6月期(第1四半期)での再投入開始を目指しているという。
JALは2020年度で全機退役済み。当初、2021年度で残り7機(777-200:5機、777-300:2機)となっていた全機退役を予定を前倒しし、
後継機材のエアバスA350型機の導入を進めている。
ANAとJALが国際線に投入している777-300ERや、JALが国内線に転用した777-200ERは米GE製エンジンGE90を採用しており、運航停止の対象外となっている。
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