ロシアでは今、バス停から道路標識、ベビーカーまで、さまざまな場所に「Z」の文字が立ち現れている。

ロシア政府がウクライナでの「特別軍事作戦」と呼ぶ戦いへの支持を発揚するために始めたキャンペーンのシンボルだ。

シンボルの由来は、ロシア軍が2月24日にウクライナに侵攻した際、戦車と装甲車の側面や前面に大きく描かれていた「Z」および「V」のマーク。
2つの文字は、長い斜めのストライプ模様と併せ、ロシア軍が複数の部隊を識別するための目印だったと考えられているが、確認はされていない。

侵攻開始から2週間、ロシア国防省はこれらのシンボルの使用を推進。
9日には「Zの英雄たち」と題するプロモーションビデオを公開し、「V」と「Z」の文字を使って勇敢さ、英雄的行為、真実の力を訴えた。

オンラインショップとロシア国営テレビRTのウェブサイトでは「Z」のロゴ入りTシャツが売られている。
極東アムール地域では正面に「Z」と記したベビーカーが見られたと、地元メディアは伝える。

炭鉱地帯のクズバスは、地域名のロシア語の文字を一部、アルファベットの「Z」に変えて表記するようになった。


一方、ウクライナのレズニコフ国防相はツイッターで、「Z」のマークはナチスの記号だと表現した。 
https://jp.reuters.com/article/ukraine-crisis-russia-z-idJPKBN2L70AC